詩集「セカンドムーヴメント」

緋熊熊五郎の詩作ペンネーム、緋熊加微由の詩集

f:id:higuma9056:20180822004907j:plain

「山」

麓から登山道を歩く

真っ直ぐであればきつく、曲がりくねっていれば長い

岩石混じりの粘土の上を一歩ずつ踏みしめていく

樹林帯を抜けるまで風もなく蒸し暑い

吹き出す大粒の汗もだんだん塩気を失っていく

展望が開けないまま時間が過ぎいく

そして問う何故我はここで歩いているのかと

広葉樹が針葉樹に変わり、やがてハイマツになる

ひとたび稜線に出れば涼しい風が吹き

眼下の眺望は向こうの山々まで続く

頂上に着けば背中のリュックを下ろし

握り飯を喰らうだろう

人生と何ら変わりない

何故登るのか、それは何故生きるのかと同じ

長い人生の登山道を今日も一歩ずつ踏みしめていく

(opus065)

.

写真は2018/8/4撮影、磐梯朝日国立公園大朝日岳です!

y字雪渓が特徴です!