詩集「セカンドムーヴメント」

緋熊熊五郎の詩作ペンネーム、緋熊加微由の詩集

シロクマの夢

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「シロクマの夢」

果てしなき大地の片隅で

潔い夏の青空が終わりを告げ

目まぐるしく変わる秋雲の姿も消えて

シロクマの頬を伝う涙が凍る頃

心は揺れに揺れる

洞窟で居心地のよい惰眠を貪ろうか

極地で食べたことのないオーロラを捕らえようか

荒野で見たことのない景色を探そうか

日に日に日は短く益々風は冷たくなり

やがて陽も永い冬眠に入る

涙の山に埋もれる頃には

大地も凍てつきブリザードが吹き荒れるだろう

一面白銀になった世界の下で

さらさら流れる小川の音と香しい草花の匂い

そしてあの潔い青空を夢に見るだろう

(opus072)

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写真は、 手持ち素材がなかったので、

ネットのフリー素材パクタソさんから、

シロクマさんです!