詩集「セカンドムーヴメント」

緋熊熊五郎の詩作ペンネーム、緋熊加微由の詩集

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

粉雪(六肢版)

「粉雪(六肢版)」自重に耐えられず俺は雲から滑り堕ちる大勢の野郎たちとよー六枚の羽根を拡げ風に捕まり流されてく満月を漬けた海を越え星が打ち当たった山も越えてずーっとさらーっと舞うやっと見っけた君の赤い頬っぺに必死にしがみついたら君の心に俺は…

一歩

「一歩」さあ勇気を出して前へ一歩踏み出そう新しい世界を征服しよう緑なす草原軽やかな音を立てるせせらぎ聳え立つ巨木屹立する峰々青空を流れる絹雲嘘、嘘ほんとは勇気なんて全然いらないただ一歩ずつ足を前に出すだけそれだけでいいんだ(opus113)

「鍋」とても寒くなってきたから今日はお鍋、言の葉を煮る初め強火、煮立ったら中火浮き上がるアクを取り除いてぐつぐつことこと無駄な脂も取り除いてぐつぐつことこと言の葉に味付けが染み込んだら皿に盛り付けてさぁ召し上がれ(opus112)

粉雪

「粉雪」自らの重さに耐えかねて僕は雲から飛び降りるたくさんの仲間たちとともに六本の羽根を拡げて風を捕まえては流れていく満月を浮かべた海を越え星が降る山をも越えてどこまでもさらさらと舞うやっと見つけた君の赤い頬に必死にしがみつくと君の心に僕…

なぜ

「なぜ」君は僕にどこが好きかと言うけれど僕は絶対教えないよなぜならまた魔法をかけられてしまうから透明な檻に閉じ込められてしまうからそうなると身体が火照って熱くなり四六時中君のことしか考えられなくなるんだだから気のない振りをしたり時々わざと…