詩集「セカンドムーヴメント」

緋熊熊五郎の詩作ペンネーム、緋熊加微由の詩集

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「鎖」心の鎖を断ち切って花を愛でて詩を詠み空を見上げて話を書き風の音に歌を唱う今の僕は自由だやっと人になれたんだよ(opus100).#詩人の本懐 「自由」

秋桜

099 秋桜「秋桜」風に揺れる秋桜の花ベタだけどそんなイメージの人でした清潔すぎて近寄れないもちろん摘み取ることなんてできないそれなのに心を乱すのです揺れるたびに茎が折れそうで目が離せなくなるのです(opus099).#優しい言の葉 「乱」

隙間

「隙間」心に隙間ができたなら大きく息を吸って膨らませよう一人でできないほど疲れ切ったら遠慮しないで仲間に声を上げようみんな息を吹き込むのを喜んで手伝ってくれるはずさ心の隙間が消失したら高らかに心の詩を歌おうみんなあなたの笑顔を待っているか…

変化

097 変化「変化」万物は流転する季節は移ろい春の新緑、夏の繁茂秋の紅葉、冬の落葉一つとして留まることを知らない私も変化する力を蓄え、壁を壊し身体を鍛え、山を越える考え方さえも変わっていくそして悲しいのは君の心変わり幾度となく泣き濡れた夜ただ…

誇り

「誇り」日々言葉を紡いでは時の流れの中で歌う優しい言の葉、甘い言の葉、仄かな言の葉、そして時には心を撃ち抜き涙するものもあるけれど様々な感性が寄り集まり多様性を形作るいつもありがとうあなたたちは私の誇り(opus096).#優しい言の葉 「誇」#詩人の…

「秋」秋、日本中が色付く頃赤、橙、黄緑、黄と彩り鮮やかに木々が葉を風に散らしていく君は衿元を両手で合わせて優しく微笑んでいる僕は君の心が何色に染まったのか知りたくてそんな君から目を離せないでいる(opus095).#優しい言の葉 「彩」#緋熊熊五郎の心

「毒」僕らはその毒なしに数十分と生きられない何故その方法を選んだのかエネルギー効率が上がったのか時にはそれによって身体までも傷つけられる危険な賭けなのか今日もその毒を吸っては二酸化炭素を吐いている(opus094).#優しい言の葉 「毒」

花園

「花園」?月光に晒されたその裸身は?青白く光り輝きそして仄かに揺れているうつつか幻か切なげに洩れるその声は一緒に行こうと誘っている折しもオリオン座から星が降っている揺らぎの中に垣間見える虹色の秘密の花園川には幾艘もの渡し舟がゆっくり滑るよう…

青空

「青空」青空はどこまでも青くずっとずーっと繋がっている君の見上げる空と同じ僕も見上げて君の幸せを願うよ世界の果てには虹色に輝く空があるかな赤、橙、黄緑、緑、青、紺、紫壁中に窓を散りばめて硝子の向こうにそんな景色を探したい今は別れ別れになっ…

溜息

「溜息」日が沈み夜の帳が下りる頃雲間から月が周囲を照らす夜のしじまに溶ける音色心を穏やかに解き放って今日の息災を振り返り明日の平安を瞬く星に願うそして君の心と溶けあうのは嗚呼いつになるのだろうか溜息が次から次に心から溢れていつの間にか空間…

捨てて

毎日毎日お疲れさま心も擦り減っているかもしれないけれどここにおいで、ぬるま湯で温めてあげよう心が元の嵩まで戻ったら暖かい空気をいっぱい吹き込んであげよう心がふわふわと浮かぶようになったら思い切って悲しみは捨ててふたりで歓びを抱きしめあおう(…

ひとつ

「ひとつ」地球はひとつ、でももうひとつ欲しい汚れたり壊れたりしたら、取り替えて欲しい地球をもうひとつくださいな太陽の反対側に置いてくださいなでも行ってみたら、自分ももうひとりいたら怖いなそれでも十羽一絡げで、地球一山いくらで売っていないか…

「秋」君の心に生まれた悲しみは冷たくなった秋風に流そう持ち続けても得るものがないから白い雲が浮かんだあの青空に走っていくのを見届けよう地球が回っている限り誰の上にも必ず夜明けは来るから君の心の置き場所にも訪れるように僕が回転灯篭のように回…

眠気

「眠気」秋、木々がその顔色を変えて色付く頃ドングリをたらふく食べてくちくなる暖かい巣穴で夜長の眠気に抗し切れず身体を膨らませて、春が来るのを待つ(opus087).#優しい言の葉 「眠気」

引き金

086 引き金「引き金」今日も君は引き金を引く…あれから順番を待とうとせず全ての陽は一度に出ようとする競馬でもないのに一度に出てしまったら地上は丸焦げになってしまう昔は弓矢で九個の陽を撃ち落としていたが今はライフル銃だね今日も君は引き金を引く……

進む

「進む」僕は一歩前に進む時計の針も前に進むでも君は影も形もない僕は更に一歩前に進む時計の針も更に前に進むやはり君の影も形も見当たらない君の姿を見かけたと思ってここまで進んで来たけれどどこで迷ってしまったのだろう人生は迷い道あっちに行ったり…

引力

「引力」君の何に惹かれるのだろう明るさ、とびっきりの元気の良さ人懐っこいところ、面倒見の良いところ話が面白くて飽きないところ立ち振る舞いが危なっかしくて放って置けないところ美人でもグラマーでもないけれど笑顔がとても素敵で心が暖められるとこ…

「扉」初めての扉の前に立つとわくわくする開けるとどうなっているのかどんな人がいるのか、それとも眩しい光景が広がっているのか風は甘い香りを運んでいるのか色めく花びらが揺れているのかいつかそんな世界に出会う気がして今日も扉のノブを回す(opus083)…

ひとり

「ひとり」ひとり目指す山の頂を踏みしめれば頭上には照りつける太陽と鳴く鳥さえいない青い空遥か彼方には雲上に突き出した他の頂がいくつも見える足下の雲海の隙間から岩肌とせめぎ合う森林限界より下の樹林帯が見え隠れする風が吹き荒ぶ中、握り飯を頬張…

サラマンダー(六肢)

「サラマンダー(六肢)」汝の六本の手足は何のためにある汝の大きな羽根は何のためにある汝の赤い口は何のためにある食べるためだけではあるまい行けサラマンダー、虚空へと宙(そら)に満ち、光の礎となれ(opus081).(補足)小説サラマンダーの戦闘シーンはまだ…

「夢」夢見るだけならただの夢何度見ても単なる夢踏み出そう前へ、勇気を持って一歩一歩踏みしめて行けばやがて道になり現実になる山の頂にだって立つことができる気持ち次第で夢は実現する夢は叶えるものだからもう夢と呼ぶのはやめよう(opus080).写真は、 …

セイレーン

「セイレーン」緑なす美しい草原そよ風が花々をそっと揺らし、芳しい香りをそして軽やかな明るい歌声を運んでくる可愛らしいその声の持ち主は俺を見てにっと笑い、反対方向に駆けていく…(opus079). エブリスタで連載中の、 「果てしなき宇宙の片隅で 序章 サ…