詩集「セカンドムーヴメント」

緋熊熊五郎の詩作ペンネーム、緋熊加微由の詩集

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

手紙

「手紙」暑くなってきましたね明日の天気予報も晴れですもうすぐ貴女と出会ったさわやかな夏がやってきますあの日どうしてあの場所にいて私に微笑んだのですか今も眠れぬ夜を過ごしています私の心をどうしようというのですか出口を求めて彷徨っていますもう…

詩論

文字を書き連ねていけば文章にはなるが、そこに芸術性がなければ文学にはならない。例えて言えば、報告書や論文は文字が連なっているが、文学ではない。芸術性については議論を要するところ。感性だけかといえば、定型詩においては感性だけではなく、定型に…

時の波

「時の波」寄せては返す時の波私の心も大きくうねるその度自分も変わっていくがそれは進化か退化なのか単なるメタモルフォーゼなのか私には知りようがないそれでも固まり彫像になるよりは常に新しい自分でありたい寄せては返す時の波今日も変わらず白いしぶ…

「春」桜の花が散り欅も桂も葉を広げて日に日に緑がその濃さを増し春がいよいよ深くなった身体の芯まで凍える冷たい雨を降らせた後水色に澄んだ青空は純白の帯状の雲を湛えている僕は一人その中に立ちそして問う何色に輝けばよいのかと(opus057).