詩集「セカンドムーヴメント」

緋熊熊五郎の詩作ペンネーム、緋熊加微由の詩集

102 滝


「滝」

時の流れる音が闇に響く

滝を落ちる奔流のように

音の飛沫を撒き散らしながら

時が空間を下っていく

何故そんなに急ぐ

流れが激しければ溺れる者も多い

岸には骸が累々と積み上がるだろう

この先に何が待ち構えているのか

シンギュラリティによって

時はさらに加速され滝となって落ちる

生き残る者は翅を持つ者か

それとも鰭を持つ者か

滝に着くまでに変わらなければならない

(opus102)

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