詩集「セカンドムーヴメント」

緋熊熊五郎の詩作ペンネーム、緋熊加微由の詩集

2017-12-25から1日間の記事一覧

洋館の娘

「洋館の娘」森の奥の昼なお暗い沼沢の畔りに建つ洋館に佇む娘この世のものとは思えなく美しいけれど顔には何の表情も浮かべていない体から何の感情も現していない燃えたぎるマグマで心の中が溢れているだろうにしんとした風景画のように時が止まっている美…

燠火

「燠火」君に水をかけてもらったのに未だに燻り続ける燠火燃え盛る炎を氷で囲っていたのにあの歌が全ての氷を溶かしてしまった熱さに耐え切れずに消してもらったのに未だに余熱が周囲を包み込んでいる強風にも雪にも耐え、消えずに残る燠火いつになったら消…

祈り

「祈り」三日月と星が美しい夜風がとても強く雪も舞う君は歌うこの地球(ほし)の歌を大地のすべてを凍てつかせながら木々の間をぬって空を見上げ美しい星のささやきにため息をつく君は歌うこの地球(ほし)に生きとし生けるものの讃歌を幸せを祈りながら(opus02…

「 」

「「 」」春の晴れた日君は明るく元気に笑っていた夏の暑い日君は静かに落ち着いていた秋の曇りの日君は不機嫌に怒っていた冬の雪で肌寒い日君はいつの間にかやつれていた中庭の欅の木早くまた春が来るといいね 欅(opus023).