詩集「セカンドムーヴメント」

緋熊熊五郎の詩作ペンネーム、緋熊加微由の詩集

タイムライン

f:id:higuma9056:20180709014901j:plain

「タイムライン」

君よ、なぜ心を凍らせるのか

木々は葉を広げて陽光を食べ

鳥はさえずり、羽ばたいては虫をついばむ

北半球は今、まさに初夏を迎え

生命の歓びに沸きかえっているというのに

冷たく無表情な瞳には映すものとて何もない

さぁ、行こう母なる陽光の下へ

そして草原で寝そべって、身体を暖めよう

心の氷が全て溶けて、瞳から滝のように流れ落ちたら

互いの瞳を覗きこんで、何が映っているか確かめ合おう

瞳は心の鏡だから、想いを湛えているに違いない

君の瞳に僕が、僕の瞳に君が映っているのか

映っていたら二人、手をつないで、安達太良山に登ろう

そして山頂から、時の果てまで、二人のタイムラインを眺めよう

(opus061)

.

写真は2018/6/24撮影、安達太良山乳首山(無加工)です!