詩集「セカンドムーヴメント」

緋熊熊五郎の詩作ペンネーム、緋熊加微由の詩集


「春」

桜の花が散り

欅も桂も葉を広げて

日に日に緑がその濃さを増し

春がいよいよ深くなった

身体の芯まで凍える

冷たい雨を降らせた後

水色に澄んだ青空は

純白の帯状の雲を湛えている

僕は一人その中に立ち

そして問う

何色に輝けばよいのかと

(opus057)

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