詩集「セカンドムーヴメント」

緋熊熊五郎の詩作ペンネーム、緋熊加微由の詩集

星が震えて落ちる夜

「星が震えて落ちる夜」

こんなに風が強く雪が舞う

星が震えて落ちる夜には

遥か昔、彼方の君を憶い出す

細身で「ねぇ」が口癖だった

最後に会って別れてから随分経ったけれど

君は君らしく生きているか

子供が何人もいるのだろうか

躾に手を焼きながらも

やはり「ねぇ」と言っているのだろうか

さっぱりさばさばした君だから

もう僕のことは憶えていないだろうな

時と空間を越えて君の幸せを祈っているよ

(opus031)